会社を辞めよう。と思ったら最初に見て欲しい、私の体験談【2019ver】

こんにちは。餅味噌教授です。

私は、11年勤めた会社を退職しました。当時、34歳。

新卒で就職した会社は、東証一部上場企業でした。給料もそこそこ良く、人間関係も良好。

その会社に就職してから2年後、結婚して、最愛の妻もでき、一戸建ての家を買って、約3,200万のローンも組み、かわいい猫も家族に加わりました。同時に車も買いました。

そして10年経ったのちに、私の考えたこと。

会社辞めよう」。

こんな考えに至った自分を客観的に見つめてみると

「この人、頭大丈夫?常識ないんじゃないの?」

そう思います。

でも、会社を辞めよう。と思ってこのブログを見て下さった方に、この頭のおかしな人(私)がどうなっていくのかをお知らせしていこうと思います。

まずは、「会社辞めよう」と思ったアナタに、私は尊敬と称賛を送りたいと思います。

なぜか。

それは、アナタの中で、何かが変わった証拠だと思っています。

このまま辞めるにしても、辞めないにしても、「会社辞めよう」は、きっとプラスになると考えます。

では、実際に会社を辞めた私の経験を綴っていこうと思います。

会社を辞めたらどうなるのか?

まず、結論から申し上げます。

今現在は、転職し、新たな職についています。

ガッカリしましたか?まだ、結論を出すのは早いですよ。

以前の会社にいたときよりも、かなり幸せな生活を送ることが出来ています。後悔は全くありません。

どうしてでしょう。まずは、退職というものを知ることから始めていきましょう。

さて、会社を辞めるというプロセスはどんなものなのか。順を追ってみていきます。

まず、退職することを上司に伝えます。

すると、ちょっとチヤホヤされます。「考え直してくれ。」やら「お前が必要だ。」やら言われます。

チヤホヤされたいだけの方は、ここで考え直した方がいいです。自分の承認欲求は満たされます。

辞める意思が強ければ、先に進みます。すると「次は何やるんだ?」という事情聴取に似た説得が始まります。ここで、明確な理由(本当か嘘かは置いといて)が必要になります。

納得させることが出来たら、次に進みます。

次は事務手続きです。手続きは、粛々と進みます。

退職願を書き、アンケートなどを書き、機密保持などの誓約書があれば書き、厚生年金、社会保険、退職金などお金関係の説明と書類の作成などなどが続きます。

退職の日が決まり、自分の業務の申し送り、各所への挨拶をしたら、余った有給休暇の消化に入ります。

ちょっとしたバカンスです。

まともな業務をしなくても良いし、長い休暇が取れるし、送別会なんていうのもやってくれたりします。

最高ですね。チヤホヤされるし、責任感による重圧や、ストレスからの解放です。

晴れて退職。お疲れ様でした!

この一連の流れだけやりたい人は、たくさんいらっしゃると思います。これが目的の方は、いますぐ退職しましょう。

さて

この次からが、問題です。

どーやって生活する? です。

生活とお金は密接に関わってきます。

そのお金の収入源がなくなってしまうわけです。

さらに!

不思議なことに、この世の中は、お金の収入源がない人にお金の負担が増える仕組みになっていることに気づかされます。

知っていますか。健康保険の加入義務!

「自分、入んないし」。そーですよね・・・いやいや、義務ですよ!

ちなみに年金は、収入がないので・・・ってことで、支払いをストップすることが出来ます。

しかし、これからは逃れられません。

ここから重要な問題、会社を辞めた後のお金の関係をみていきましょう。

働かずに生きていけるのか

できれば働かないで生きてみたい。お金なんかいらないから、自分の食べるものだけ家庭菜園で作って生きていこう。

いわゆる自給自足ってやつですね。かの有名なドラマ”北の国から”のように。それがシンプルで理想的ですよね・・・。

しかし、先ほど登場したキーワード。「健康保険の加入義務」。

これが、その考えを阻みます。

私の場合、月々45,000円の支払い、年間にして540,000円の支払い義務が課せられました。

え、収入ないのに54万円もどうやって払うの??

これ、知ってました?意外に知らないですよね。

詳しい話は、いろいろ情報が出てますので、調べて頂けると良いのですが、医療費3割負担とかはなんとなく聞いたことがあるでしょうか。

要するに日本の医療制度で、お金がない人でも治療を受けられるようにみんなから事前にお金を取りましょうっていうシステムですね。

自分が会社に所属しているときは、会社と自分の折半になってます。半額が給料から天引きされる仕組みです。会社から離れた瞬間、全額自分で支払わなければならないのです。

細かくいうと、社会保険から国民健康保険に変更して、負担をなければなりませんよ。ということです。ここではザックリと、何にもしてなくてもたくさんのお金を払わなければならなくなる、ということなのです。

さらにお金の話を続けます。例としてザックリと見積もっていきます。

住む場所が必要ですね。家賃月々8万円とします。さらに光熱費です。電気ガス水道。月々2万円とします。ネットも見ます。携帯も持ちます。通信費として月々1万円。車も必要です。ローンやガソリン代、駐車場代・・・月々3万円とします。

これだけでいくらになるでしょう。

月々14万円

ふー良かった。アルバイトでも食べていけそうだ・・・。待ってください!健康保険忘れてますよ!

14万円 + 4万5千円 = 18万5千円!

ここから食費や日用品費を捻出するわけです。20代の食費の平均は約4万円。30代の平均は約6万円だそうです。

さあ。

働かずに生活できますか?

これは、脅しではありません。私が直面した現実。

事実、北の国からの五郎さんでさえ、仕事をしていたのです。

お金を稼ぐことから逃れることは出来ないということが私の中の一つの結論でした。

では、なぜ会社を辞めるのでしょう。

それでも会社を辞める。

ほとんどの方が、会社に就職し、定年を迎え、人生の大半を仕事というものに費やします。

もちろん、その仕事にやりがいや生きがいを感じられれば、幸せな人生だったと思うことでしょう。

しかし、10代、20代前半で就職活動を強いられる私たちに、そんな将来を見据えた決断が可能だったでしょうか。

私には無理でした。

表面から見える会社という世界と、内部から見える会社の世界は違います。

私の学生時代の目標は、良い大学に通い、一流企業に就職することでした。

それは、叶いました。

だから、「会社を辞める」という発想はありませんでした。

当たり前ですよね。会社を辞めようと思って就職する人はいません。

私のその学生時代の目標というのは、世の中の常識として作り出されたもの、もっと言えば社会によって作り出されたものだったと感じることになりました。

もちろん、業務に嫌気がさした、人間関係が嫌になった、など日々感じることがなかったわけではありません。

私にとっての退職は、”逃避”ではなく、新たな”選択”のやり直しだと考えたのです。

「こんな会社辞めてやるっっ!」と感情的に辞表を叩きつける前に、新たな選択をして欲しいと思います。

できる限り客観的に。情熱ももちろん大切ですが、まずは、冷静に。

会社に所属する、ということは非常に恵まれています。

それでも会社を辞めますか?

自分の人生の選択をしよう

「会社を辞めよう」から始まり、現実のお金の問題を見てきました。

おそらく、選択肢としては、「この会社を辞めて、違う会社に就職しよう」か「会社に所属することを辞めて、企業しよう」になるのではないでしょうか。

ここをじっくり考えるか考えないかは、大きな違いだと思います。

自分の辞めたいと思う理由を客観的に分析してみましょう。

その会社内で解決できる理由ではありませんか。他の人の影響による理由ではありませんか。

逃避による理由が多くを占めてしまう場合、冷静に客観視しなくては、次の仕事にもうまくいかなくなる可能性が高くなってしまいます。辞めなくて済むのであれば実は、その方が良いのです。

私の会社を辞めようと思った理由。

私の場合は、どうしても時間が欲しいという理由でした。私は妻と一緒にご飯を食べたり、遊んだりしたかったのです(文章にすると少し稚拙だろうか…)。私が妻と一緒の時間を過ごすことは、私の人生の中で、とても重要なことであり、言ってみれば生きる目的となったのです。

そう考え、退職が頭をよぎってからというもの、できる限り、もう一人の冷静な自分から問い詰めました。

「老後に時間があるのでは?」

「頑張って積極的に時間を作ったら?」

「今の会社で部署を変えてもらえるようにお願いしたみたら?」

そうして、”自分がどうやって生きたいのか”ということまで考えて考えた結果、退職の決意を固めたのです。そこに迷いや悔いは無くなりました。その結果、今も前の会社が良かった、なんて全く思いません。

とことん考えた後の就職活動は、理想にかなった形の再就職となりました。

さて、どう感じましたか?

退職、というものは世の中からは推奨されていないでしょう。それどころか、マイナスイメージを持たれるということは、あながち間違っていないと思います。そして、退職をすれば、お金を稼ぐ方法をまた、考えることになるのです。

だからこそ、よくよく考えて欲しいのです。大変な想いをしてまでも辞めたいのか。

しかし、逆に言えば退職をするリスクを振り払うほどの熱意を持つのか、その選択に尽きると思います。

ここで、一つの結論を出します。

退職することのハードルは高いと思います。だからこそ、退職を考えることで、自分の人生を考えることに繋がります。私が「会社辞めよう」のきっかけを得たアナタを尊敬し、称賛したのは自分の人生を歩む人だからです。その結果、退職するかしないかを選択して欲しいのです。おそらくどちらも正解だろうと思います。私の場合は、お金をたくさん稼ぐことよりも、時間をたくさんもらえる転職先を選びました。

流されて生きるよりも、間違っていてもいいから自分の選択をして欲しいと願うのです。